ThinkPad X100eの分解清掃とグリスアップを決行。
もうここ何年も言い続けてきたことだけど、ThinkPad X100eの発熱が本当にシャレにならない感じになってきていた。
最近ではモバイル用途はWindowsマシンならタブレットPC、MacだとMacBookProがあるので出番がなくて、自宅で宅内ネットワークのヘルスチェック用とかの保守端末兼簡易ファイルサーバとしての運用になってしまっている。
が、そんな用途なので長時間稼働を求められるんだけど、残念ながらそれが達せられない状態にあった。
なんせ熱暴走で電源が落ちてしまうのだ。
特にこの時期は辛く、短時間の稼働であってもあっという間に触れないくらい熱くなって電源が落ちてしまう。急ぎの作業は結露による基板ショート覚悟で保冷材に乗っけるしかない。
さすがにこのままではまずい。
AMD製のCPUを搭載している以上つきまとう問題なのかもしれない。以前のDELL Vostro 1000もそうだったし、あれも爆熱で熱暴走するっていうんで以前バラして掃除したけど、あまり改善せず、今ではHDDとメモリを他に転用して引退してしまったし、X100eがこの有り様なので、AMD製のCPUを載せたPCはもう買わないと決めた。
しかし分解清掃で改善するんであれば、やらない手はない。
ThinkPadなので分解はそれほど辛くはないだろう。
CPUファンを清掃するついでなので、CPUとノースブリッジにヒートパイプが通ってるので、これを外してCPUグリスを塗ってみよう。
ちょっといいグリスを塗ってやって、どれくらい変わるのか、後学のためにもいい実験台になる。
というわけで、別件で立ち寄ることにしたパソコン工房でCPUグリスのことを思い出し、その場で物色。
AINEXのシルバーグリスとヘラ、拭き取り用のアルコールクリーナーとウェスがセットになってるなかなか好都合なものが売っていたのでこれを買うことに。
しかし、1000円くらいで買えると思ってたら、意外に高いのね。1700円もしたわ。
その翌日の晩、ついにバラす。
一応公開されているメンテナンスマニュアルを参照しながらだけど、ThinkPadの場合はある程度まではそんなの見なくてもバラせるし、もし部品が壊れてても結構入手性がいいので、DIY派……というよりは1台を長く使う貧乏性には有難い。*1*2
サクッとバラしたらCPUグリスを塗るわけだけど、厚塗りしすぎてもダメ、薄すぎてもダメってことで、いつもこの加減が難しい。
今回も一度塗ってみたが、CPUファンの取り付けを間違えたので再度バラしたときに見てみると、CPU側が微妙にヒートシンクとの当たりがよくなかったので、ちょっと盛り直していたりする。
その辺をざっくりすぎるほどざっくりと収録したのがこの動画。
この中でも触れているが、作業前は数分放置しているだけでマザーボードの温度が軽く80度を超えていたのが、作業後は放置しているだけなら65度前後で落ち着くようになった。
何か処理が走っていると80度くらいには上がることがあるが、以前のように温度が下がらずに90度前後まで上がった末、熱暴走で落ちるということはなくなり、処理が落ち着くと徐々に温度が下がるようになった。
CPUファンとヒートシンク、給排気口まわりの清掃はしているものの、実際それほど埃は溜まっていなくて、綿棒を使って軽く除去した程度しか行っていない。
もともと塗ってあったサーマルコンパウンドは経年劣化で硬化気味だったし、CPUグリスの効果がちゃんと出たということか。
電源を入れたまま一晩放置してみたが、やはり65度前後で安定稼働しているようで、筐体もあまり熱を持っている感じはしない。
このまま真夏の2階(通気はあるが冷房は入れない)に放置するという、不在時稼働を想定した耐久テストに放り込むが、以前なら既に電源が落ちてしまうくらいの気温になっているのにまだちゃんと動いているので、このまま日が落ちるまでちゃんと生き残ったら、効果は本物ということだと思う。
CPUグリス、なかなかバカにできないものだなぁ。