日々徒然Highmount

Highmountが感じたこと、興味をもったこと、やってみたこと、ひたすら書き込んでみる。

半月ほどセカンドライフの中を歩き回ってみて感じたこと。

もともとは連休中だけのつもりで始めたセカンドライフ、思っていたよりも居心地が悪くないので、気がついたら半月ほど頻繁に出入りしているような状態。

かつてのブームの頃、どこに行っても人でごった返し、日本語でのチャットに不自由しなかった頃を知っていると、どこに行っても閑散としている感じは確かに否めない。
しかし人がいない訳ではない。
アクティブな人口が減っているが、まったく人がいない訳でもなく、集まっているところには結構な人数が集まっている。
これは日本人に限らず、外国人も同じようで、過疎と過密が場所によって極端に偏っている感じ。
どっちかというと、もっと過疎状態かなと思っていたが、想像以上には人がいた。

新規参入、あるいはかつて参加していた人の出戻りもあるようで、かつてのブームの頃から居続けている人による(非常に言葉は悪いが)老人会と化してはいない。
他方、SIM*1の閉鎖や、アイテム販売からの撤退という話題は時々小耳に挟むので、拡大傾向にないのは間違いない。

 

さて、最初の記事でも触れたが、そもそもセカンドライフに再び目を向けたのは、VRの発展が一つの大きなきっかけであると言える。

highmount.hatenablog.jp

しかし現状、Oculus RiftやHTC ViveといったVRヘッドセットは、それ自体が高額で、要求されるPCのスペックも高いことから、環境を揃えるだけでも結構な出費を覚悟しなくてはいけない。
この高額さが普及に対する一つのハードルであると感じているが、環境面がこなれてくると、メタバースの中に没入する形でのコミュニケーションというのも再び注目されることがあるかもしれない。
それがセカンドライフで起こるのか、他の新たなメタバースなのかは知らないが、そのときに備えて、メタバースという世界に爪先くらいは置いたままにしていてもいいんじゃないかなと思っている。
ソードアート・オンラインのようにフルダイブVRなんてものはそうそう実現しないと思うけど、ヘッドセットを装着してメタバースにダイブすると、自分がアバターとして仮想空間の中にいて、他の人と会話をするという体験は、割と近いうちに実現するのでは?と感じてはいるのだけど。*2

 

以下、取り留めなく書き殴るので、ここまで以上に纏まりがないと思う。

 

それはそれとして。
先の記事でマストドンを引き合いに出して、セカンドライフの現在の姿に将来のマストドンの姿が重なっているかのように見えることを書いた。
未だに「面白いシステムではあるが、ごく一部の人によって消費されすぎ」という印象に変わりはない。*3
ここ1年や2年で急速に衰退するようなことはないと思うが、5年や10年経った後のことはわからない。そもそも5年や10年マストドンというものが残れるのかすら見通せない。
マストドン自身が劇的に改善されて今以上に発展するのか、もっと刺激的なシステムの登場で過去の遺物に成り果てて忘れられるのか、今の時点で見通せる人はいないだろう。

電通セカンドライフを見つけて、電通にあおられて様々な企業や自治体もこのメタバースにやってきた。
しかしブームが去り、利益や宣伝効果が見込めないとなると、潮が引くように企業も去って行った。
どんな世界にも一定数以上の人口が残るように、セカンドライフにも人は残り、その後もひっそりと生き続けていた。
マストドンがこうなると断言する気はないが、もし企業がインスタンス運営から撤退したら、どこかのインスタンスが受け皿として大規模化するのか、それとも小規模なインスタンスが乱立して、本来のコンセプト通りの分散型SNSとなっていくのか、これまでに生まれては消えていった数多のネットサービスを思い出しつつ、興味はあるが同時に懸念もある。

マストドンは言ってしまえば、かつてのパソコン通信草の根BBSを運営している感覚に近いのではないかと感じる面がある。
いくらリモートフォローなどの機能があるとしても、基本的にはインスタンスの中で閉じたコミュニケーションが主体になるのではないか。
そういうクローズドなものが良い人はそれでもいいだろうが、そうではない人にとってこれは窮屈に感じるかもしれない。
クローズドであることが、余計な雑音を廃してコミュニケーションを加速させるという考え方もあるだろうし、それ自体は否定しない。一方で、クローズドであることが故に同調圧力に押し切られたり、コミュニティの外側のことに対するヘイトの吹き溜まりになってしまう可能性も排除することは出来ない。*4
最終的に、インスタンスの有り様が問われるのでは?と思うのだけど、そこまでの舵取りを出来る個人*5ってどれだけいるものか。

もし現在よりも下火になったとき、コミュニケーションを加速するツールとして機能していればいい。しかし、同調圧力で異なる意見を認めない雰囲気や、外側に対するヘイトの吹き溜まりになっている中小規模インスタンスだらけになってしまっていたら、それはもう目も当てられない。
前者であることに期待しつつ、後者になってしまわないかという懸念は消えないし、実際既に後者の気配が少し見えているのが不安でもあった。

最近TwitterFacebookも政治的な発言ばかりで窮屈だし*6、言いたいことも言えないこんなSNSじゃ……*7って感じでもあるんで、マストドンがそういう不満の受け皿になっているのもなんとなくわかるんだけど、マストドンすら同じ轍を走っているような感じすらあって。あ。これがいわゆるSNS疲れってやつなの?

最近セカンドライフに向かうのは、SNSと名前がつくものの窮屈さから離れて、余計なしがらみがない開放感が心地よいからってのが本質なのかもしれず。
まあ結局のところは、どこと限らず自分にとって居心地のいい場所で居心地良く過ごすのが一番いいんだろうなぁ。

 

*1:大雑把に「土地」という理解でいいと思う。

*2:実際リンデン・ラボをはじめ、いくつかの企業がソーシャルVRプラットフォームを開発している。

*3:むしろその印象がより強まっていて、飽きてしまっているのは間違いない。

*4:実際、mixiのクローズドコミュニティや、草の根BBSのクローズドなSIGってそういうの多かったわけで。

*5:インスタンス管理者、あるいはSYSOPと敢えて言おうか。

*6:アベがどーの、なんちゃら学園がどーの、正直どうでもいいよ。必要ならテメエで考えるわって毎日思うわけだ。

*7:PO**ON