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日々徒然Highmount

Highmountが感じたこと、興味をもったこと、やってみたこと、ひたすら書き込んでみる。

「28日後...」と「28週後...」を見てみた。【28週後...編】(ネタバレ注意)

28日後...」が面白かったので、そのままの勢いで「28週後...」も見ることにした。

こちらも出演者がなかなか豪華。
父親のドン役、ロバート・カーライルは、「フル・モンティ」のガズ役でおなじみ。その妻アリス役であるキャサリン・マコーマックは、「ブレイブハート」のミューロン役や、「スパイ・ゲーム」のエリザベス・ハドレー役でもおなじみ。
凄腕スナイパーのドイル軍曹役、ジェレミー・レナーは「ハート・ロッカー」のウィリアム・ジェームズ軍曹役や、「アベンジャーズ」シリーズのホークアイ役でおなじみ。*1
ドイル軍曹の友人であるヘリパイロット、フリン役のハロルド・ペリノー・Jr.は、「マトリックス」シリーズのリンク役や、「ロミオ+ジュリエット」のマキューシオ役でもおなじみ。*2
医療班の医務官であるスカーレット・ロス少佐役のローズ・バーンは、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」のモイラ・マクダカート役でおなじみ。
そして現地司令官のストーン准将役、イドリス・エルバは、「マイティ・ソー」や「アベンジャーズ」シリーズのヘイルダム役や、「パシフィック・リム」のペントコスト司令役でおなじみ。

こんなに出演者は豪華なのに……

 

(以下ネタバレ注意)

 

 

 

28日後...」のレイジウイルスが猛威を振るっていた頃。
郊外の老夫婦の家に身を隠していたドンとアリス。子供たちは学校の旅行でイギリスを出ていたため、この災厄に巻き込まれずに済んだという会話が切ない。
家の主である老夫婦や、他の避難者たちと食卓を囲んでいると、子供が逃げ込んでくる。それを助けたものの、彼を追ってきた感染者が家に襲いかかる。
感染者に囲まれてしまうアリスを見捨てて逃げるドン……いきなり胸糞展開かよ。

ウイルス発生から15日後、英国本土の隔離措置。28日後、英本土壊滅、生存した英国民は国外へ脱出*3。5週後、感染者が餓死。11週後、米軍を中心としたNATO軍が上陸。18週後、感染終息宣言。24週後、復興開始。そして、28週後

学校の旅行でスペインに行ったまま、上記の顛末によって難民キャンプにいた、ドンとアリスの子供であるタミーとアンディが帰国。
生き残っていやがったドンは、保護地区の責任者という地位に何故か収まっていて、高度のセキュリティパスを持っていた。
ドンからアリスの死を聞かされた子供たちは、母親との思い出の品を持ち帰るため、保護地区の外にある自宅に帰る。
そこでアンディは、部屋の奥にいた母、アリスを発見。子供たちを追った米軍によって保護(というか捕獲?)される。
アリスは感染者に噛まれていたが発症していない、無症候性キャリアであると判明する。
ペントこs……もとい、ストーン司令官はアリスを殺し、スカーレットによる免疫研究は遺体で行うよう指示する。

アリスが生きていたと知らされたドン。子供たちからは責められ、アリスが隔離されている部屋に侵入。そもそも民間の責任者が軍管理の重要区画に入れてしまうあたり、セキュリティの設定がザルすぎる。
アリスに許しを請い、キスをするが、アリスの唾液に含まれているレイジウイルスによって、ドン発症。
またもや因果応報な展開かと思いきや、目の前にいたアリスに襲いかかり目潰し*4や噛みつきで惨殺したあと、部屋を飛び出してウイルスを撒き散らす。
ドンが生き残っていなかったら、この惨劇がなかったのは間違いない。

軍人への感染が拡大し、緊急避難が開始。
しかし、民間人が隔離された部屋の反対側の入り口が胸糞親父ドンにたやすく突破され、民間人が密集している場所で感染者が爆発的に拡大。
外に流出した民間人と感染者に対して、最初は感染者の射殺命令が出るが、感染者に限定した発砲は対処しきれず、ついに全民間人の射殺許可「コード・レッド」に移行。

そもそもこの時点でスナイパーによるピンポイント狙撃に頼っているのが、かなり状況分析が甘いと言わざるを得ない。
そんなスナイパーの一人、ドイル軍曹は、群衆の中にいるアンディを見つけて、射殺を躊躇し、持ち場を離れる。人間としては正しいのだろうが、軍人としては失格だろう。

民間人を連れて、ドイルとスカーレット、タミーとアンディも脱出。
その途中の路地でスナイパーの狙撃に出くわすが、ドイルは同僚であるはずのスナイパーを射殺。
任務放棄、任務遂行中の友軍を射殺、もう戻っても軍法会議は避けられないよな、ドイルって。

焼夷弾による無差別爆撃をなんとか逃れ、遊園地(跡地?)に逃げ出した一行。
そこに迎えに来たフリンのヘリだが、そこに襲いかかる感染者たち。
逃げ出そうとヘリにしがみつく、スナイパーの囮になるのを必死で拒んだ民間人は、ヘリのプロペラによる感染者切り刻み地獄に巻き込まれ、血しぶきを大量に浴びて感染。
生き残った4人を追いかける感染者の群れの中に、しれっと混じって走ってた。

次の回収場所であるスタジアムに向かおうとするが、今度は化学兵器の使用で毒ガスが立ち込める。
なんとか車に逃げ込むものの、エンジンがかからない。
マニュアル車であることが幸いして、押し掛けを試みたものの、毒ガスの向こうから現れた米兵の火炎放射器によって、車を押していたドイルが焼き殺されてしまう。
なんとか走った車も、地下鉄のトンネルに逃げ込むことになるが、いやいや、そこもう感染者が大量に入り込んでるから。

スカーレットは感染者に撲殺、生き残ったアンディに、三度現れた胸糞親父ドンが噛みつく。
その胸糞親父を、タミーが射殺するという胸糞展開。身内殺し多すぎだろ。

アンディが母親同様、無症候性キャリアであるのは、冒頭の検疫シーンで示唆されていた*5通りで、スカーレットがタミーとアンディを保護した理由だが、二人は感染を隠したまま、フリンのヘリでドーバー海峡を超えてしまった。

それから28日後。無人のヘリのインカムには、助けを求める無線。
そして、街を走り回る感染者。その向こうにはエッフェル塔が……

 

前作でも示唆されていたが、レイジウイルスの蔓延は、英国本土のみで封じ込めができていたのだろう。
しかし、アンディによってウイルスはドーバー海峡を超え、何らかの経路で感染が広がってしまった。
考えられるのは、アンディの血液か唾液がフリンかタミーにかかってしまったか*6、もしくはアリスが持っていた免疫はアンディに遺伝してはいたものの、アリスほど完璧ではなく、発症が遅発性になっただけで、海峡を渡った後にアンディがタミーとフリンを襲ったか……
エンディング冒頭のヘリのシーンがなければ、感染者が英仏海峡トンネルを渡った、とも解釈できるが、あのシーンがあったせいで、アンディが感染源と思わざるを得ないところで。

そもそもこれほど蔓延が急速なウイルスに対して、半年足らずで終息宣言が出されたことや、感染源の撤去も済まないなかでの復興開始というのがかなり見切り発車感に溢れているが、徹頭徹尾、米軍の慢心によって事態が悪化しているようにしか思えない。
核ミサイルでロンドンごと消滅……という決断をしなかったのは、作中では国外で生きているイギリス国民への配慮、映画製作としては英国民と英国王室への配慮として憚ったということなのかもしれないが、状況の推移を考えるとそれくらいはオプションとして持っておかないと危険だったのかもしれず、実際その危険は冒頭のスカーレットのセリフは言うに及ばず、結局現実のものになってしまったわけで。
スカーレットの言葉通り、子供がきっかけで事態が動いてしまったわけだし。

それ以上に、ドン、タミー、アンディの短慮が全て引き金で、死ななくてもいい人がたくさん死んでいるという展開には、徹頭徹尾胸糞悪い思いしかない。
特にアリスは、夫に見捨てられて無症候性キャリアにされ、その夫を感染させてしまい惨殺されるという、いわば二度殺されたような状態であるから、一番気の毒なキャラにされてしまっている。
ドイルやスカーレットも、本当に死ぬ必要があったのかという感じで、ご都合主義に殺されたような最期には疑問を覚える。

28日後...の出来が良かっただけに、28週後...のダメさが際立ってしまっている感もあり、非常に残念。
どうやら三部作構想で28カ月後...なる次回作の構想もあったようだが、今のところ実現していないところからすると、28週後...の評価が低かったということなのかもしれない。

*1:軍人役とか、スナイパー系の役に縁があるのかな?

*2:ロミオ+ジュリエットではハロルド・ペリノー名義

*3:この頃に前作のジムは目を覚ます。

*4:目潰しは前作のオマージュなんだろうけど、本作トップクラスの胸糞シーン

*5:アンディは母親同様、左右の虹彩の色が違う、虹彩異色症の持ち主で、この遺伝子異常と免疫の関連性が示唆されていた。

*6:タミーには虹彩異常症がないため、免疫は遺伝していないと思われる。