Xperia Z5のカメラ性能をもう少し突っ込んで見てみる。
Xperiaアンバサダープログラムのモニター企画で借用していた*1Xperia Z5。
返却期限がくる前に、もう少しカメラ性能について見ておこうということで、外出のついでに撮影を行うことにした。
本来なら返却する前に記事を上げたほうがよかったのだろうけど、遅ればせながら。
これがモニター企画としては最後の投稿になる。*2
今回撮影サンプルは2つ用意した。
今回も、Xperia Z5との比較として、ARROWS NX F-04G、iPhone 6と、Xperiaでの比較用としてXperia ZL2を準備。
なおXperia ZL2はAndroid 5.0.2へのアップデート前に撮影を行った。
まずはサンプルA、Xperia Z5から。
こうして見ると、結構画角が広い。他の画像と比較してもらうとよくわかると思う。
メリハリが効いた画質なのは、なんともソニーらしい感じ。
柱のブロック感がくっきりしているのも特徴的。
続いてF-04G
Xperia Z5と比較するせいかもしれないけど、あまり画角は広くないんだなぁ。
この次のiPhone 6と比較すると同程度なんだけど。
色づくりはXperiaとも割と似てるけど、Z5に比べると白さは抑えた感じか。
柱のブロック感はXpeiaに比べるとちょっと弱め。
続いてiPhone 6。
全体的な色づくりが他と比べると暗めだが、肉眼で見た感じには割と近いのかもしれない。*3
奥の入口のところの照明の色合いはこれが一番自然に見える。
最後にXperia ZL2。
色づくりはやはりZ5によく似ているものの、Z5を見てしまった後だと鮮明度で一歩譲る。
続いてサンプルB。こちらは色の再現性を主に見ていた感じ。
最初にXperia Z5。
やはりZ5は広い画角とくっきりとした絵作りが特徴的。
広く風景を撮りたいときにはZ5は結構な威力を発揮しそうではある。
一方で、LEDの色再現はXperiaはあまり得意ではないのか、キラキラした感じはあるものの色の違いが思っていた以上にわかりにくい。
水中に這わせてあるLEDの色については、結構水の感じも含めていい感じなんだけど。
続いてF-04G。
ARROWS(arrows)はあまりこういうのは得意ではないという印象だったが、意外にLEDの色再現は頑張った感じがする。
もっと劣化Xperiaっぽい画質になるのかと思ったが、予想外の仕上がりだった。
iPhoneの画像と並べると、思っていたよりも受ける印象が近いことに驚いた。
これでもう少し広角だったら、言うことないんだけどね。
続いてはiPhone 6。
やはり全体として少し暗めなんだけど、LEDの色再現はこいつが一番いい感じ。
iPhoneのカメラは肉眼で見た時と仕上がりが近いという印象を改めて持った。
強いて言うと、黄色が強く出るのかなぁ……他が白すぎるだけかもしれないけど。
最後にXperia ZL2。
色の仕上がりはやはりZ5に近いものの、鮮明度では当然ながら及ばない。
こちらもシャンデリアの方の仕上がりはイマイチだけど、水面と水中LEDの色再現は結構いい感じ。
今回の比較で、Xperiaの特徴的な画質はよく出たのかな、という感じだが、Z5はブツ撮りよりも屋外での撮影に使いたくなるモデルであるということはよくわかった。
今回、夜景や動画の撮影の機会はなかったんだけど、この感じでは期待していいのかなという思い。
ZL2はブツ撮りもまあまあいけるという印象があっただけに、オールラウンダー感はちょっと薄れたようにも思うが。*7
また4機種使ってみて思うのが、シャッターボタンを独立して設けているXperiaの使い勝手は、カメラに関して言えばやはりダントツ。
やはり人間にはアナログかつリニアな感覚・感触が必要なのだという思いを強くする。
その意味では、オートフォーカスの高速化は善し悪しにも感じる。
オートフォーカスに多少の時間がかかるほうが、ちゃンとピントを合わせているという感じで、どこにピントが合っているのかを確認しやすいように個人的には思っているのだけど、Z5のように一瞬でピントが合ってしまうと、どうもにリニアな感覚からは外れてしまって、感覚がつかみにくい。
それでも、腕がヘボな奴でもこれだけの写真が撮れるのだから、Z5は大したマシンなのだろう。
しかしまぁ……モニター企画の記事でこんなことを書いちゃうのはいけないのかもしれないけど、Z5の圧倒的とも言えるスペックを体感してしまうと、それ自体は凄いと賞賛するんだけど、もはやオーバースペック感すら感じてしまうんだな。
Z5 Premiumを試したいという気持ちは湧いてきたけど、それは所有欲というよりも、むしろ本当に「試してみたい」という感覚に留まってしまう。
最近はミドルレンジでも余程負荷をかけない限りはもっさりすることは少ないし、カメラ性能や音質もそれなりに良かったりするので、皮膚感覚に合う程度のスペックでよければミドルレンジのモデルで全然よかったりするんだよね。
そのへん、F-04Gを普段使いしながら、arrows M02 / RM02やLiquid Z530を比較していていつも思うことなんだけど。
Z5やZ5 Premiumのようなハイエンドモデルは、購入に先立って何がしかの明確な目的意識を持たないと、スペック的にもコスト的にも持て余すようになってきたと感じている。
そういう視点からいくと、Xperia Z5は万人にお勧めする機種ではなくて、いろいろわかっている人向けの機種なのかもしれない。
国内では、特にキャリアモデルでは「ハイエンド偏重」の傾向があって、ミドルレンジは劣化モデルのように見られがち、というのは理解したうえで、Xperiaもオールラウンドハイエンドより、もう少し機能に特化したミドルレンジの層を厚くしてみてはどうか?と思わないではない。
キャリア向けXperiaの焼き直しであるJ1 Compactだって、かなりハイスペックだと思うもの。
うちの母親にこれの姉妹機*8のXperia A2 SO-04Fを使わせているけど、母親にはこれでも本来オーバースペックだなぁと思わないではないし。
海外ではMediaTekのSoCを搭載したモデルも投入しているけど、日本でもSIMロックフリー向けにはそういうのを出してみてもいいのではないかと……
最後に本音が出ちゃったところで、今回のモニター企画投稿を終了したい。